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2019.02.05 Tuesday

相続に関するルールが大きく変わります(その3)〜預貯金の払戻し制度の創設

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    2019年7月1日より遺産分割前に預貯金の一部払戻しを認める制度がスタートします。

     

    これまでは、平成28年の最高裁による判例変更の結果、個々の相続人による遺産分割前の預貯金の払戻しは認められていませんでした。すなわち、金融機関で預貯金の払戻しを受けようとすると、相続人全員の署名&押印が要求されていました。

     

    改正後は、相続開始時の預貯金残高の3分の1に求める相続人の法定相続分を乗じた金額については、単独で払戻ができるようになります(民法909条の2)。生活費や葬儀費用などの急な出費に備えたり、相続債務の弁済などに充てることができるようになります。ただし、上限額は、法務省令で、150万円と決まっています。例えば、事実上別居状態にある夫婦で、子が葬儀費用として親の遺産から払戻を受ける場合、900万円の預貯金であれば、900万円 × 1/3 × 1/2 =  150万円 が払戻し金額の上限となります。

     

    150万円以上の払戻しを受けようとすると、遺産分割の審判又は調停を家庭裁判所に起こして、保全処分として、払戻しを受けることになります(家事事件手続法200条)。この場合に、預貯金に限っては、債務の弁済などの必要性があることを疎明すれば、家庭裁判所の仮処分の要件が緩和されるため、払戻を受けやすくなります。

     

     

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