<< 不在者財産管理人って何? | main | 相続税対策の養子縁組は有効 >>
2018.05.25 Friday

預貯金、遺産分割の対象になる

0
    これまで裁判所の実務において、預貯金は可分債権であり、当然に法定相続分にしたがって分割ができることから、遺産分割の対象から外され、不動産を分割する際の不公平を調整するため、当事者の合意を得て、遺産分割の調停・審判に活用されてきました。
    最高裁は平成28年12月19日の大法廷決定で、「預貯金は現金と同様に、法律に定められた割合に縛られずに家事審判ができる」との判断を示し、従来の判例を変更して、預貯金も遺産分割の対象であることを認めました。
    これにより、今後は、家庭裁判所としては、従来預貯金のみでは「親族関係調整」調停として、一般調停事件としてのみ受け付けてきた扱いを改め、遺産が預貯金のみであっても、遺産分割事件として、別表第二事件として受け付け、審判となった場合は、生前贈与(特別受益)の有無の判断等を余儀なくされます。場合によっては、寄与分の申立を受けた上で、寄与分も併せて判断をするようになるでしょう。
    また従来柔軟に対応してきた金融機関にあっても、今後は全ての相続人に同意を求めるようになり、預貯金であっても個別の対応が難しくなってくることが予想されます。
    このような相続を巡るトラブルを未然に防ぐ意味においても、遺言書の活用を考えてはいかがでしょうか?
    コメント
    コメントする