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2018.12.07 Friday

遺言の基礎知識(その5)〜残念な遺言書

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    わたしは、裁判所書記官として、遺言書の検認手続を通じて、これまで数多くの自筆証書遺言と接してきました。現在は、書籍やインターネットで簡単に情報が手に入る時代です。形式的には、ほとんどの遺言書は問題なく書かれています。

     

    遺言書は、言うまでも無く、法的に有効だからそれでよいという訳にはいきません。公正証書であれ、自筆であれ、現実に執行する際に、相続人間で納得でき、執行も容易なモノで無ければ意味をもちません。専門家が関与する場合も、さまざまな場面を想定して、一番「争族」につながらない方法を模索する必要があります。

     

    つまり、「残念な遺言書」を残してしまった場合には、残された遺族がこの遺言書を見て、家族関係を壊してしまうことがあります。また、実際にこの遺言書を使って名義変更をする際に、予定していたとおりの手続が進まず、新たなトラブルが生じてしまうこともあります。

     

    遺言者の意思は最優先をさせなければならないことは言うまでもありませんが、この遺志を実現させるためにも、最終的な決断をする際にも、メリット・デメリットやリスクを専門家から聞いて、しっかりとしたアドバイスを受けた上でする必要があるでしょう。

     

    相続後のことを考えるのであれば、生前に全ての相続人の前で、遺産の配分についての自らの考えを披露しておくことも一つの方法です。最終的には、遺言があっても、相続人間で別の協議も可能であることも念頭に、この配分がもっとも適切なモノなのかを今一度検討してみることも重要です。

     

    遺言書があることで、新たな「争族」問題が起こることのないようにしたいモノです。

     

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