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2018.11.19 Monday

相続の基礎知識(その12)〜遺留分

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    「遺留分」という権利をご存じでしょうか?

     

    今回の法改正により、第8章として規定されていた遺留分に関する部分が、第9章として新たに規定されました。兄弟姉妹以外の相続人は遺留分があることが明示されています(民法1042条)。つまり、直系尊属(父母、祖父母など)のみが相続人であるときは法定相続分の3分の1、それ以外の配偶者、子の場合は法定相続分の2分の1は権利がある旨明示されています。

     

    それでは、これに反する遺言書や遺産分割協議は無効なのでしょうか?答えはNOです。

     

    遺言書は、遺言者の判断でいかようにも遺言書の内容を決めることが出来ます。ただし、遺留分を侵害された相続人が遺留分相当額を取り戻したいと考えた場合は、遺留分減殺請求権を行使することになります。この権利は、従前は物件的な効力があるとされたのですが、新法によって金銭的な請求のみができるようになりました(民法1046条)。また、相続が開始して、遺産分割の協議をする際にも相続人間の合意が得られれば、遺留分を考慮しない分割は可能です。ただし、遺言でも遺産分割協議の場合も同様ですが、権利意識が高くなった現在においては、不利益を受ける相続人がそれなりに納得する合理的な理由(家業を引き継ぐ、墓を守っていく等)は必要でしょう。

     

    遺留分を算定するにあたっては、被相続人が相続開始の時において有した財産の価額にその贈与した財産の価額を加えた額から債務の全額を控除した額となっています(民法1043条)。この「贈与した財産」には、原則として相続開始前の1年間の贈与額をカウントするのですが、相続人に対する贈与額については、相続開始前の10年間となっています(民法1043条)。これまで特別受益は無限定にカウントされていたので、画期的な改正といえるでしょう。

     

    遺産としては不動産しかめぼしい財産がないような場合で、遺留分権利者から金銭の請求を受けた場合には、裁判所に申し立てて、債務の全部又は一部の支払について相当の期限を許与してもらうことができるようになりました(民法1047条ァ法

     

    また、遺留分は、相続開始前であれば、事前に放棄することができます(民法1049条)。これには家庭裁判所に申し立てて許可を得ることが必要です。家庭裁判所では、本人の真意かどうかをチェックしたうえで審判を出すことになります。

     

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