2019.08.12 Monday

自筆証書遺言の勧め(その1)

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    法務省のHP上の相続法改正後の自筆証書遺言の記載例です。本年1月13日以降は、財産目録をパソコンで作成することが出来ます。皆さんも一度チャレンジしてみてはいかがでしょうか?

     

     

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    2019.07.15 Monday

    遺言を活用しよう!

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      今回の相続法改正によって、遺言はさらに使い易いモノになってきました。

       

      まずは、本年1月13日から自筆証書遺言の方式緩和が始まっています。これまで全てを自書することを要求されてきた自筆証書遺言ですが、現在では財産目録についてはパソコンで打ったモノを利用することが認められています。

       

      さらに、来年(令和2年)7月10日からは法務局における自筆証書遺言の保管制度がスタートし、さらに使い勝手がよくなることが期待されています。公正証書遺言と同様に「遺言書検索システム」が利用できるようになります。この制度を利用すれば、「遺言書の検認」手続も不要になります。

       

      一方、遺言によって遺留分が侵害されたと感じた相続人に対しては、今回の相続法改正により、7月1日以降に相続が開始した場合は、遺留分制度の見直しが行われた結果、遺留分侵害額に相当する金銭での請求のみが出来るようになりました。受遺者にとっては、これまでのように遺留分減殺請求によって、不動産や事業用資産が共有の状態に置かれることは無くなりました。

       

      また、不動産以外にめぼしい遺産が無いような場合に、遺留分を請求された受遺者に対しては、家庭裁判所に支払期限の猶予を求めることができるようになりました。

       

      今後は、自筆証書遺言と公正証書遺言をどのように使い分けるかが課題となりますが、まずは使い勝手の良くなった自筆証書遺言にチャレンジしてみてはいかがでしょうか。

       

      *ちなみに、2018年に亡くなった日本人の数は、136万3564人でした。2018年に作成した公正証書遺言の数は、11万0471件です。2017年に家庭裁判所に遺言書の検認の申立があった件数は、1万7394件でした。ざっと見て、未だ1割のヒトしか、遺言を利用していないようです。この数を少なくても、3割から4割に持っていければ、相続に係わるトラブルが減るのではないかと思います。

       

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      2019.05.21 Tuesday

      遺言制度の見直し〜遺贈の担保責任

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        相続法改正により、見直されることになった遺言制度は、ー筆証書の方式緩和、∨〔涯匹砲茲覦筝製颪諒欖廟度、0簑の担保責任、ぐ筝声更埃圓慮限の明確化の4点です。

         

        ´及びい蓮△海譴泙撚寝鵑箸覆解説をしていますので、今回はの遺贈の担保責任について解説します。

         

        民法の債権法が平成29年に改正され、施行日が令和2年4月1日となっています。売買契約の担保責任としての法定責任が、従来は特定物と不特定物に区分して責任を変えていたのですが、この区分による区別がなくなりました。

        また、売買契約において、買主の追完請求権(民法562条)や買主の代金減額請求権(民法563条)、買主の損害賠償請求権(民法564条)が認められることになり、契約内容による買主の保護が図られています。

        贈与契約において、贈与者の引渡義務が明示されました(民法551条)。従って、相続法もこの影響を受けることになりました。

         

        (遺贈義務者の引渡義務)

        遺贈義務者は、遺贈の目的である物又は権利を、相続開始の時(その後に当該物又は権利について遺贈の目的として特定した場合にあっては、その特定した時)の状態で引渡し、又は移転する義務を負う。ただし、遺言者がその遺言に別段の意思を表示したときは、その意思に従う(民法998条)。

         

        つまり、財産を受け取る側の保護を重視することになり、原則として相続開始時を基準とし、遺贈義務者(遺言執行者又は相続人)は、特定物・不特定物を問わず、遺贈の効力が生じた時点の状態のモノを、引き渡すことが義務づけられることになりました。従って、特定物であっても、ただ単に引き渡せばよいということでなく、状態によっては、法定責任が問われることになります。

         

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        2019.04.26 Friday

        遺言の基礎知識(その18)〜負担付遺贈

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          負担付き遺贈の4回目です。

           

          今回は、葬儀費用と永代供養の費用及び一切の債務を承継することを負担として、宗教法人に遺贈するケースです。

           

          第○○条 遺言者は、遺言者の有する別紙財産目録記載の不動産及び現金1000万円を、宗教法人○○○○に遺贈する。

            2  宗教法人○○○○は、前項の財産を取得する負担として、遺言者の葬儀、○○家の永代供養及び入院費用等の一切の債務を支払う。

           

          宗教法人などに不動産を遺贈する場合は、事前に打ち合わせをしておく必要があります。不動産は場所によっては、「負動産」となって、処分に困る場合があるからです。相続人として、法人がなることはありませんが、受遺者(遺贈を受けるモノ)には法人がなることができます。

           

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          2019.04.22 Monday

          遺言の基礎知識(その17)〜負担付遺贈

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            今回は、負担付き遺贈の3回目です。

             

            今回は、母親が障害のある子の面倒をみてもらうために、弟に財産を遺贈するケースです。

             

            第○○条 遺言者は、遺言者の弟○○に、別紙財産目録記載の不動産及び現金1000万円を遺贈する。

              2  受遺者○○は、前項の負担として、遺言者の長女○○の生存中、以下の不動産にに無償で居住させて、生活費として毎月○○万円を支払う。

             

            このケースにおいては、遺贈の目的の価額を超えてしまうことも考えられますが、法的には、「負担付遺贈を受けた者は、遺贈の目的の価額を超えない限度においてのみ、負担した義務を履行する責任を負う」(民法1002条)ことになります。

             

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            2019.04.19 Friday

            遺言の基礎知識(その16)〜負担付遺贈

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              今回は、負担付きの遺言の2回目です。

               

              負担付遺贈と条件付遺贈は異なります。停止条件付きの遺贈の場合は、条件が成就して初めて遺贈の効力が生じ、解除条件付きの遺贈であれば、条件が成就すれば遺贈の効力は消滅します。これに対して、負担付きの遺贈の場合は、負担の履行がなくても、遺贈の効力は生じます。つまり、受遺者が負担した義務を履行しない場合には、相続人(又は遺言執行者)が取り消しを請求することになります(民法1027条)。

               

              遺言者(夫)が、妻の扶養を負担として、長男に財産の8割方を相続させるケースを考えてみます。

               

              第○○条 遺言者は、遺言者の長男○○に、別紙財産目録記載の不動産及び現金1000万円を遺贈する。

                2 長男○○は、前項の相続の負担として、遺言者の妻○○が死亡するまで、以下のことを履行する。

                  ^筝声圓虜福○が死亡するまで同人と同居し、必要な生活費を支出する。

                 ◆^筝声圓虜福○の老人ホーム等への施設入居が必要な場合は、その費用等を負担する。

               

              * 遺言者の意思を明確にする意味において、また不利益を受ける他の相続人に対して、納得をさせるメッセージとも言えそうです。

               

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              2019.03.29 Friday

              遺言の基礎知識(その15)〜代償分割

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                遺産分割の方法の指定(民法908条)として、仝淑分割、代償分割、4慌訴割、ざνなどが考えられるのですが、今回はこのうち、代償分割について、ご紹介します。

                 

                第○○条 遺言者は、別紙財産目録記載の遺産を、分割協議において次のとおり分割するように分割の方法を指定する。

                 ^筝声圓琉篁困料管瑤蓮長男○○が取得する。

                ◆…甲法○は、上記,琉篁困鮗萋世垢訛綵として、二男○○及び長女○○に対し、各250万円を支払う。

                 

                家庭裁判所の遺産分割調停・審判事件においては、もっとも利用されるのが、この条項です。紛争性の高い遺産分割事件の場合、誰が不動産を所有するかに関心が集まりますが、不動産の他にはあまり財産がない、という場合も多いように思います。預貯金や株式などの流動性の高い財産をお持ちであれば、それらで相続人間の衡平を図るのですが、他に見るべき財産がないような場合に置いては、誰か一人に遺産を集中させて、代償金という形での調整を図ることがよくあります。

                 

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                2019.03.25 Monday

                遺言の基礎知識(その14)〜換価分割

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                  今回は、遺産分割方法の指定(民法908条)の一つである換価分割を指定した場合の典型例について、ご紹介します。

                   

                  第○○条 遺言者は、別紙財産目録中の不動産及び預貯金のうち,鯆甲法○に相続させる。

                    2  遺言者は、前項の財産を除く全ての財産を換価し、その換価代金から必要経費を控除した残金を二男○○と長女○○に各2分の1の割合で相続させる。

                   

                  この条項は、長男が親といっしょに住んでいるような場合に、自宅や主要な預貯金を相続させて、その他の財産(株式や骨とう品など)を換価させた上で、他の相続人に分配する場合の典型例です。

                   

                  不動産を換価分割する場合は、被相続人名義の不動産を直接買主に移転登記することができないため、いったんは相続人に所有権を移転させた上で、買主に名義を移すことになります。従って、相続人間の協力が不可欠です。この場合には、遺言執行者を指定しておくと、手続がスムーズにいきます。

                   

                  子供らの間に格差が生じてしまう場合には、付言事項を利用して、理由を書くようにしましょう。また、遺留分にも配慮することが必要です。

                   

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                  2019.03.21 Thursday

                  遺言の基礎知識(その13)〜特別受益の持ち戻しの免除

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                    特別受益は原則として相続分に組み込まれますが、遺言によって、特別受益として相続分に組み込まないようにすることが出来ます。

                    これを「特別受益の持ち戻しの免除」と呼んでいます(民法903条)。

                     

                    相続が開始して、相続人間でもめそうな場合は、遺言でこの規定を利用してみてはいかがでしょうか。

                     

                    (条項例)

                    第○○条 遺言者は、長男○○に対し、別紙物件目録記載の土地を贈与しているが、特別受益の持ち戻しを免除し、この金額を相続財産に加算せず、長男○○の相続分から控除しない。

                     

                    第○○条 遺言者は、長女○○に対し、長女の結婚に際し、持参金として、金1000万円を贈与したが、特別受益の持ち戻しを免除し、この金額を相続財産に加算せず、長女○○の相続分から控除しない。

                     

                    第○○条 遺言者は、二男○○に対し、その生活費として、金500万円を援助してきたが、特別受益の持ち戻しを免除し、この金額を相続財産に加算せず、二男○○の相続分から控除しない。

                     

                    なお、改正相続法においては、2019年7月1日から、婚姻期間が20年以上の夫婦間にあっては、一方が居住用の建物又は敷地を贈与又は遺贈した場合は、特に明示していなくても、特別受益の持ち戻しが免除されることになりました(民法903条ぁ法

                     

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                    2019.03.18 Monday

                    遺言の基礎知識(その12)〜特別受益の持ち戻し

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                      遺言者が生前に、特定の相続人に対し、結婚や養子縁組に際して多額の援助をした場合や、生活費として多額の援助をした場合に、この金額を相続財産に組み込んで遺産分割をすることになります(民法903条)。これを「特別受益」と呼んでいます。この金額が相続分を超えてしまうと、相続分を受けることができません(民法903条◆法

                       

                      これは、遺産分割に際して、相続人間の不平等を是正する制度で、相続分の前渡しの意味を持つモノとされています。

                       

                      この金額については、まとまった金額ということが前提で、通常の結婚式の費用や学費、生活の援助では、扶養義務の範囲に含まれるため、あまり問題になりません。

                       

                      微妙な金額で、後の相続の際に揉めそうであれば、遺言書の付言事項を利用して、特別受益を考慮したうえで、この遺言を作ったことを明示しておきましょう。

                       

                      (付言事項の例)

                       遺言者は、長女○○の結婚に際して、持参金として金1500万円を贈与しているので、これを特別受益として考慮して、この遺言書を作成した。

                       遺言者は、長男○○に対し、会社の事業用資金として、金5000万円を贈与した。他の相続人には、このような援助をしていないので、今回の遺言については、このことを考慮して作成した。

                       遺言者は、二男○○に対し、生活のための援助として、金500万円を出してきたので、この遺言については、このことを考慮の上で、遺言内容を考えた。

                       

                      特別受益を考慮したとしても、相続人の遺留分を侵害する場合には、やはり問題となることがありますので、この点も考慮願います。

                       

                      次回は、特別受益の持ち戻し免除について解説します。

                       

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