2019.01.11 Friday

遺言書を書こう!(15)

0

    最近は、相続人が全くいない「おひとりさま」や、相続人がいたとしても、近くに住んでいない「おひとりさま」が増えてきました。

     

    不動産をお持ちの方は、自分の不動産の承継先を、その他の資産をお持ちの方は、亡くなった後の資産の承継先をしっかりと考えておく時代に入ったような気がします。ヒトの将来は、予測がつかないことが多いのも事実です。余裕を持ちつつ人生を謳歌するためにも、もしもの時に備えておくことも大切かと思います。ある程度の年齢、つまり60才に達していれば、何らかの準備は必要なのではないかと思います。

     

    そこで登場するのが、遺言です。特に、相続人のいない「おひとりさま」の場合は、何も対策を講じていなければ、全ての財産が国庫のものとなります。利害関係者から相続財産管理人の申立があればよいのですが、無ければ「空き家」問題につながり、さらには「所有者不明土地」問題へと続きます。

     

    また、「おひとりさま」の場合は、死後の事務を誰かに頼んでおく必要があります。「おひとりさま」の場合は、生前の契約の解除はもちろんのこと、自己の葬儀さえも自分ではできないからです。

     

    「おひとりさま」は自分の資産の承継先を、適正な判断がつくうちに考えておきましょう。そして、遺言を残すとともに、死後事務の委任契約をしておくと、安心です。

     

    ホームページはこちら

     

     

    2019.01.07 Monday

    遺言書を書こう!(14)

    0

      最近は65才以上の高齢者の高齢化が進み、現在住んでいる土地・家屋以外にはとりたてて財産が無いという場合も増えてきました。

       

      この場合、予め遺言によって次の不動産の承継者を決めておかないと、場合によっては「空き家」問題へと発展して、やがて「所有者不明土地」となっていきます。

       

      都会において、売れる不動産であれば、売却してその代金を分け合うと言ったこともできるのですが、地方においては、売れない物件も増えてきています。特に古い建物の場合は、売却するためには更地にする必要があり、建物の取り壊し費用として150万円程度必要となります。さらに土地を売却するということになれば、土地の境界を定めるために測量が必要となり、数十万円の費用がかかります。不動産が「負動産」と言われる所以です。

       

      そのために、場合によっては不動産を受ける者に不動産を維持する費用を与えるか、不動産を受けない者に死亡保険金を与える等の何らかの対策が必要となるでしょう。

       

      「おひとりさま」が増えている昨今において、不動産の相続対策は急務であり、悩みは深いものと思います。

       

      不動産以外に資産が少ない場合こそ、遺言書で承継するヒトを指定しておいて、他の相続人に対する手当を考えましょう。

       

      ホームページはこちら

       

      2019.01.04 Friday

      遺言書を書こう!(13)

      0

        相続の際に困ることとして、相続人がはっきりしない場合があります。生前につきあいの無い相続人がいる場合や行方の知れない相続人がいるような場合です。

         

        この場合、相続人を戸籍などから調査して確定し、所在も調査した上で、連絡を取り合うことになりますが、なかなか連絡がつかなかったり、連絡がついても協力してもらえなかったりと、面倒なケースが多いように思います。

         

        また、その相続人のうち、一人でも認知症に罹っているヒトがいた場合は、さらに厄介なことになります。程度にもよりますが、原則的には、家庭裁判所に成年後見の手続をとって、成年後見人に相続の話し合いに入ってもらって、遺産分割協議書を作るようになります。

         

        このような事態を避ける意味においても、財産を承継させるヒトが決まっているのであれば、遺言書を作っておくほうが賢明でしょう。

         

        相続人とつきあいがない場合や相続人の中で行方が分からないヒトがいるような場合は、相続対策として、遺言書を作っておくことをお勧めします。

         

        ホームページはこちら

         

        2019.01.03 Thursday

        遺言書を書こう!(12)

        0

          最近は、離婚や再婚が珍しくありません。

           

          相続で揉めるのは、先妻との間にできた子と現在の配偶者が一番多いように思います。また、再婚した配偶者との間に子がいるようなケースはさらに複雑になってきます。

           

          遺言書を書くにあたっては、子らに遺留分が存在するために、何らかの手立てが必要になります。出来れば、生前に自らの遺志を推定される相続人に明らかにしておけば良いのですが、できない場合には、附言事項を利用してどうしてこのような内容の遺言を作ったのかを明らかにしておくことが必要でしょう。

           

          2019年は、いろいろな意味において、相続法が大きく変わります。

           

          遺留分も改正法が施行されれば、金銭での請求しかできなくなります(民法1046条)。不動産しかめぼしい財産が無いようなケースでは、まず現在住んでいる配偶者や子に居住する権利を確保しておく必要があります。そのためにも、うまく配偶者居住権(民法1028条)を利用することをお勧めします。現在の配偶者と20年以上婚姻関係にあるのであれば、生前に贈与しておくことも、一つの方法です(民法903条ぁ法

           

          なお、改正法の施行後でないと、自筆証書の内容について効力が生じないので、その点は注意願います。

           

          ホームページはこちら

           

          2019.01.02 Wednesday

          遺言書を書こう!(11)〜預貯金の解約

          0

            最近は、子どものいない夫婦で、突然に配偶者が亡くなってしまい、預貯金がおろせなくなり、苦労する事例によく遭遇します。

             

            このような事態にならないためには、夫婦が元気なうちに、遺言書を双方が書いておくことが必要です。夫婦で、お互いに自分の財産を全て配偶者に相続させる旨の遺言を作っておけば、いざという時に安心です。

             

            このような遺言が無い場合には、兄弟姉妹や場合によっては兄弟姉妹の子まで、相続が生じます。配偶者の兄弟姉妹なので、付き合いがあまりないようなケースも多いのではないかと思います。また、付き合いがあっても、あまり仲がよくなかったり、遠方に住んでいて連絡がとれない等いろいろなケースがあるのではないかと思います。

             

            高齢の夫婦の場合、相続の手続に手間取っていると、さらにその兄弟姉妹も亡くなってしまって、ますます相続人が複雑になることがあります。

             

            また、元気なうちはまだまだ相続のことを考えなくてもよいだろうと思っていると、相続人の一人が認知症になってしまい、相続財産に手がつけられないケースも多くなっています。

             

            高齢の夫婦で、子どものいない場合は、夫婦がともに心も身体も元気なうちに、お互いが「配偶者に全ての財産を相続させる」旨の遺言を残しておくことがお互いに対する思いやりだと思います。

             

            ホームページはこちら

             

            2018.12.21 Friday

            遺言の基礎知識(その7)〜在日外国人の遺言

            0

              日本にいる外国人が遺言をする場合にどの国の法律が適用されるのでしょうか?

               

              「法の適用に関する通則法」によると、遺言の成立及び効力は、その成立の当時における遺言者の本国法による(法37条)とされ、本国法主義を採用しています。ただし、遺言の方式については、この通則法の適用を排除しています(法43条2項)。

               

              従って、遺言の方式に関しては「遺言の方式の準拠法に関する法律」が適用されます。

               

              準拠法として、第2条で次のように定めています。

               々坩拊呂旅颪諒式

              ◆^筝声圓遺言の成立又は死亡の当時国籍を有した国の方式

               遺言者が遺言の成立又は死亡の当時住所を有していた国の方式

              ぁ^筝声圓遺言の成立又は死亡の当時常居所を有していた国の方式

              ァ”堝飴困亡悗垢覦筝世砲弔い董△修良堝飴困僚蟶瀉呂旅颪諒式

              以上のいずれかに該当すれば、日本の方式に従っていなくても、その遺言の方式に関しては有効となります。

               

              従って、外国人の方は、日本の方式で遺言を作ることも、母国語で母国の方式に従った遺言を作ることもできます。その際には、署名のみで大丈夫です(外国人の署名捺印及び無資力証明に関する法律)。ただし、自筆で遺言を残す場合は、家庭裁判所で遺言書の検認手続が必要となり、その際に法定相続人を確定させなければなりません。戸籍制度がない国が一般的なので、どのようにして法定相続人確定させるのかが問題となります。

               

               外国人の場合は、自筆ではなく、公正証書遺言を残すことをお勧めします!

               

              ホームページはこちら

               

               

               

               

               

              2018.12.14 Friday

              遺言の基礎知識(その6)〜遺言執行者

              0

                今回の相続法改正において、遺言執行者の権限が明確になりましたので、お知らせします。

                 

                従来は、遺言執行者の権限について、相続人に特定の財産を「相続させる」旨の遺言をした場合に、被相続人の財産は死亡と同時に、当然に相続人に承継されるという考えから、遺言執行者は、遺言の執行として不動産の登記手続きができないとされてきました。また、預貯金の払い戻しの権限についても、裁判例は分かれていました。

                 

                しかし、今回の法改正によって、特定の財産を「相続させる」旨の遺言をした場合に、遺言執行者は対抗要件を備えるために必要な行為をすることができるようになりました(民法1014条◆法また、預貯金の払い戻しや解約の申し入れについてもできることが明示されました(民法1014条)。

                 

                また、遺言執行者の権利義務として、相続人の利益を実現するものではなく、遺言の内容を実現するコトを明確にしました(民法1012条 法

                 

                このように、これまでの権限が拡大され、明確化していますので、今後は今まで以上に遺言執行者の役割は大きくなり、遺言者が自己の遺志を実現するためにも、遺言執行者の制度を活用することが望まれます。

                 

                (* 改正相続法は、2018年7月13日に公布されました。施行期日は、公布の日から1年を超えない範囲内で、政令で定める日からとなっています。)

                 

                ホームページはこちら

                2018.12.07 Friday

                遺言の基礎知識(その5)〜残念な遺言書

                0

                  わたしは、裁判所書記官として、遺言書の検認手続を通じて、これまで数多くの自筆証書遺言と接してきました。現在は、書籍やインターネットで簡単に情報が手に入る時代です。形式的には、ほとんどの遺言書は問題なく書かれています。

                   

                  遺言書は、言うまでも無く、法的に有効だからそれでよいという訳にはいきません。公正証書であれ、自筆であれ、現実に執行する際に、相続人間で納得でき、執行も容易なモノで無ければ意味をもちません。専門家が関与する場合も、さまざまな場面を想定して、一番「争族」につながらない方法を模索する必要があります。

                   

                  つまり、「残念な遺言書」を残してしまった場合には、残された遺族がこの遺言書を見て、家族関係を壊してしまうことがあります。また、実際にこの遺言書を使って名義変更をする際に、予定していたとおりの手続が進まず、新たなトラブルが生じてしまうこともあります。

                   

                  遺言者の意思は最優先をさせなければならないことは言うまでもありませんが、この遺志を実現させるためにも、最終的な決断をする際にも、メリット・デメリットやリスクを専門家から聞いて、しっかりとしたアドバイスを受けた上でする必要があるでしょう。

                   

                  相続後のことを考えるのであれば、生前に全ての相続人の前で、遺産の配分についての自らの考えを披露しておくことも一つの方法です。最終的には、遺言があっても、相続人間で別の協議も可能であることも念頭に、この配分がもっとも適切なモノなのかを今一度検討してみることも重要です。

                   

                  遺言書があることで、新たな「争族」問題が起こることのないようにしたいモノです。

                   

                  ホームページはこちら

                   

                  2018.11.30 Friday

                  遺言の基礎知識(その4)〜負担付遺贈

                  0

                    今回は、負担付遺贈について解説します。

                     

                    最近は、高齢者でもペットを飼っていらっしゃるヒトが多くなりました。もしも自身が亡くなった場合に、自身の代わりに愛するペットを終生面倒を見てもらいたいと思ったときに使う条項が、「負担付遺贈」の条項です。

                     

                    第○○条 遺言者は、遺言者の友人○○○○(平成○○年○○月○○日生、住所)に対し、遺言者の愛猫○○(雑種・○才・オス)及び遺言者が有する預金(○○銀行○○支店・普通預金・口座番号○○○○)を愛猫○○を愛情をもって飼育することを負担として、遺贈する。

                    2 ただし、愛猫○○が遺言者より先に死んだときは、前項の預金は遺贈しない。

                     

                    負担付遺贈を受けたモノは、遺贈の目的の価額を超えない限度でおいてのみ、負担した義務を履行する責任を負う(民法1002条)ので、ペットの飼育に関しては、それなりの見返りは考えておくべきでしょう。さらに、コトの性格上、信頼の置けるヒトに託す必要がありそうです。

                     

                    ホームページはこちら

                     

                     

                    2018.11.23 Friday

                    遺言の基礎知識(その3)〜遺留分減殺請求権

                    0

                      遺言は相続人の遺留分を考慮に入れなくても、することができます。

                       

                      ただし、兄弟姉妹以外の相続人は遺留分があり、これを侵害された場合には、金銭での支払を請求できるようになります(改正法施行後)。

                       

                      兄弟姉妹以外の相続人、つまり配偶者や子らが遺留分を主張する場合には、遺留分侵害額に相当する金銭の支払いを受遺者(遺贈を受けた者)に請求することになります(民法1046条)。

                       

                      この場合、通常は1年間の時効期間(民法1048条)を考慮に入れて、内容証明郵便によって支払の催促をして、時効の完成猶予をはかることになります(民法150条)。その後、受遺者が任意に遺留分相当額を支払ってくれない場合は、裁判上の請求をすることになります(民法147条)。

                       

                      このように遺留分権者が裁判上の請求までしてきた場合は、受遺者はこれに応じなければなりませんが、このような請求が無い場合においては、遺言書は完全な効力を生じます。つまりわずらわしい遺産分割の協議をえること無く、遺産を引き継ぐことができます。

                       

                      従って、心身ともに元気なうちに、遺言書を作成しておくことをお勧めします。

                      *現時点では、「遺留分減殺請求権」といいますが、改正法施行後は、「遺留分侵害額の請求」となります。)

                       

                       

                      ホームページはこちら

                       

                       

                       

                      Calendar
                        12345
                      6789101112
                      13141516171819
                      20212223242526
                      2728293031  
                      << January 2019 >>
                      Selected Entries
                      Categories
                      Archives
                      Links
                      Profile
                      Search this site.
                      Others
                      Mobile
                      qrcode
                      Powered by
                      30days Album
                      無料ブログ作成サービス JUGEM