2018.11.16 Friday

遺言の基礎知識(その2)〜遺言の方式

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    遺言は、民法に定める方式に従わなければ、することができません(民法960条)。

     

    民法で定めている遺言としては、普通の方式として、ー筆証書、公正証書、H詭証書、と三通りあるのですが、H詭証書は実務ではまずお目にかかることはないので、,鉢△砲弔い堂鮴發靴泙后

     

    <自筆証書遺言>

     自筆証書遺言をするためには、遺言者が、,修料簡検日付、及び氏名を手書きした上で、押印しなければなりません(民法968条)

    ,料簡玄蟒颪のところは、相続法の改正により、2019年1月13日からは、相続財産の目録に限っては、ワ−プロで作成することができるようになりました。多数の相続財産を持っているヒトには朗報です。ただし、この場合は、財産目録1ページ毎に署名と押印が必要です(民法968条2項)。

    △硫^については、認め印でもOKなのですが、他の相続人から文句がでそうなケースでは実印を使った方が無難です。

     

    <公正証書遺言>

    公正証書で遺言をするためには、以下の要件が必要です(民法969条)。もっとも、公証人が関与するので、方式が問題となることはまずありません。

    ‐攷2人以上が立ち会うこと

    遺言者が遺言の趣旨を公証人に口で伝えること

    8証人が遺言者が言ったコトを筆記し、これを遺言者と証人に読んで聞かせ、場合によっては書いたモノを見せること

    ぐ筝声圈⊂攷佑公正証書の原本に署名、押印すること

    ジ証人が、公正証書原本に適正な方式に従って作成した旨を付記して、署名押印すること

    * 口がきけないモノや耳が聞こえないモノについては、通訳人を必要とします。

     

    遺言はどちらの方法をとったとしても、個々の事案に応じて内容が異なりますので、専門家との協議は不可欠です。

     

    2018.11.09 Friday

    遺言の基礎知識(その1)〜遺言は15才でできる!

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      遺言は15才であれば自由に書くことができます(民法961条)。つまり、遺言については、通常の民法の行為能力とは違った扱いがなされます。

       

      遺言については、未成年者であっても法定代理人の同意は必要ありませんし、被後見人、被保佐人、被補助人であっても、単独で自由に遺言をすることができます(民法962条)。

       

      ただし、遺言者は、遺言をする時において「その能力」を有しなければいけません(民法963条)。「その能力」とは遺言をすることのできる能力で、身分上の意思能力程度は必要とされています。

       

      実は身分行為には、同様に15才で単独に行為できる規定がたくさんあります。例えば、子の氏の変更(民法791条)、養子縁組の承諾(民法797条)、名の変更(家事事件手続法227条)など枚挙にいとまがありません。つまり、通常の法律行為よりは軽い程度の能力で遺言書は自由に書けるのです。

       

      遺言は、意思さえあれば単独で自由に書けますので、どなたでもチャレンジしてみたらいかがでしょうか?

       

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      2018.11.08 Thursday

      法務局における遺言書の保管等に関する法律

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        「法務局における遺言書の保管等に関する法律」(以下「遺言書保管法」という)が民法の相続編の改正と併せて、平成30年7月13日に公布されました。この法律の施行日は、公布の日から2年を超えない範囲内において政令で定める日となっており、まだ決まっていませんが、現時点で分かっていることをまとめておこうと思います。

         

        まず、遺言書の保管所は、法務大臣の指定する法務局です(法2条)。本局(地方法務局)で一括管理するのか、各支局、出張所でも管理するのか、未だ不明です。遺言書保管所における事務は、遺言書保管官が取り扱うことになっています(法3条)。

         

        保管申請にあたっては、遺言書は「法務省令で定める様式」に従って作成した「無封」のものでなければならない(法4条2項)とされています。この「法務省令定める様式」が定かではありません。申請書には、^筝製颪虜鄒年月日、遺言者の氏名、出生年月日、住所及び本籍、受遺者や遺言執行者がいれば、その氏名(名称)、住所を記載する必要があります。これに伴い、証する添付書類が必要となりますが、現時点では明示されていません。

         

        この申請は、遺言者の住所地若しくは本籍地又は遺言者が所有する不動産の所在地を管轄する遺言書保管所の遺言書保管官に対してしなければなりません(法4条3項)。この申請場所についても、具体的には何も明らかにされていません。

         

        また、申請にあたっては、遺言書保管所に遺言者本人出頭する必要があります。この際に本人確認もすることになっています(法5条)。

         

        遺言書の管理は、原本を遺言書保管所で保管・管理し(法6条)、磁器デスクによる遺言書保管ファイルに遺言書の画像データなども保管することになります(法7条)。

         

        この遺言書保管所に保管されている遺言書については、遺言書の検認手続を要しないことになります(法11条)

         

        関係相続人等」は、「遺言書保管官」に対して、遺言書保管ファイルに記録されている事項を証明する書面(遺言書情報証明書)の交付を請求することができるようになります(法9条1項)。その際に、相続人に関する情報をどこまで要求されるのかが現時点では定かではありません。

         

        また、遺言書情報証明書を交付した際には、速やかに、当該関係遺言書を保管している旨を「遺言者の相続人、受遺者、遺言執行者」に通知する(法9条5項)ことになっていますが、住所などが不明な相続人がいる場合はどうなるのか、現時点では定かではありません。

         

        「何人も」「遺言書保管官」に対し、「関係遺言書の保管の有無」、関係遺言書が保管されている場合には遺言書保管ファイルに記録されている「遺言書の作成年月日」「遺言書が保管されている遺言書保管所の名称及び保管番号」を証明した書面(遺言書事実証明書)の交付を請求できます(法第10条)。この証明書を求めるのに、どの程度の添付資料が必要なのかも定かではありませんが、公正証書と同程度であれば、それほど問題にはならないでしょう。

         

        まだ法律の施行までに時間的な猶予があるとはいえ、しっかりと準備をしておいて施行に備えたいモノです。今回の改正の趣旨が相続登記の促進にあるようなので、その線で手数料の額と添付資料を考えていただきたいモノです。

         

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        2018.11.02 Friday

        無効な遺言書は役に立たない?〜死因贈与への転換

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          遺言書は厳格な様式性が要請されます(民法968条〜)。そのため、形式的な様式を欠くことにより、無効となる場合があります。しかし、形式上の瑕疵を理由に遺言が無効とされる場合であっても、財産処分行為として他の法律行為の要件を充足している場合は、生前になした法律行為として有効に成立する場合があります。

           

          遺贈としては無効であっても、死因贈与として有効な場合があります。

           

          生前に遺言者とAさんとの間で、甲土地・乙建物を遺贈するという約束があり、体が不自由であったために、Bさんに代筆をお願いして、遺言書を作った場合、遺言者とAさんとの間では死因贈与契約は有効に成立しているとも考えられるからです(民法554条)。Bさんはこの場合、証人ともなりうるので、遺言書としては、方式違反のために無効であっても、贈与書面としては有効な場合があるからです。つまり、死因贈与契約は口頭でも成立するので、この契約を証する書面を第三者を利用して作成したと見ることもできるからです。

           

          従って、遺言書が形式的に無効なモノであっても、他に法律行為として有効となる途はないのか、一度検討してみる余地はありそうです。

           

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          2018.10.26 Friday

          公正証書遺言を作成する際に必要な書類

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            宇部の公証役場で求められる書類は以下のとおりです。

             

            ^鑑登録証明書(3か月以内のモノ)

            遺言者と受遺者の関係が分かる戸籍謄本

            住民票(法定相続人・代襲相続人以外の場合)

            じ把蟷饂塞床曽斂製顱頁疾把銘僚颪離灰圈爾撚帖

            ド堝飴困療亠簿謄本(不動産を特定して相続させる場合)

            国債、株券がある場合は現在の価額が分かるモノ(メモで可)

            Ъ属(作成当日に持参)

            ┸畔証明書(運転免許証・住民基本台帳カード等の顔写真が載っているモノ)

            ・・・無い場合は、健康保険証

             

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            2018.10.19 Friday

            公正証書遺言の作成手数料

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              公正証書遺言を作成するにあたって、公証人に支払う手数料は、以下のとおりです。

               

                目的の価額     手数料  

              〜 100万円まで   5000円

              〜 200万円まで   7000円

              〜 500万円まで 1万1000円

              〜1000万円まで 1万7000円

              〜3000万円まで 2万3000円

              〜5000万円まで 2万9000円

              〜   1億円まで 4万3000円

              以上超過額5000万円までごとに3億円まで1万3000円、

              10億円まで1万1000円、10億円を超えるもの8000円

              を加算

              相続を受ける人(受遺者)が2人以上いる場合は、それぞれに手数料が生じますので、合算します。

              目的の価額が1億円未満の場合は、以上の手数料に1万1000円を加算した金額です。

              ・他に証人2名が必要です。

               

              (配偶者と子2人の場合)

              5000万円を配偶者2500万円、子が1250万円宛を取得する場合、2万3000円×3+1万1000円=8万円、証人1人1万円の場合は、手数料等のみで10万円となります。

               

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              2018.10.12 Friday

              自筆証書遺言の作成に際しての注意点

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                今回は、自筆で遺言書を書く際の注意点を述べます。2018年10月時点の注意点で、改正法の施行後についても言及します。注意点は、以下のとおりです。

                 

                全ての文章を手書きで書くこと

                財産目録を残しておくこと

                全ての財産を正確に特定させること

                相続人を特定して遺言書を書くこと

                遺言書を二人で書かないこと

                日付けは、年月日を正確に書くこと

                書面は、署名押印して封印すること

                訂正する場合は、二重線を引いて、本文付近に書き加えること

                遺言執行者が必要かを検討すること

                法定遺言事項を意識して、付言事項を検討すること

                 

                ,砲弔い討蓮⊆筆証書の遺言書は全文を自書することが原則です(民法968条1項)。ただし、2019年1月13日以降は、財産目録については、ワープロで作成して添付することができるようになります(民法968条2項)。

                 

                △砲弔い討蓮△泙困桓身の財産を整理することから始めます。不動産(土地・建物)、預貯金、株式・投資信託等漏れがないよう注意します。意外に身近なヒトであっても、他人の財産は明確には分からないモノです。相続にあたっては、自身の財産を分かるようにしておかないと引き継いだ相続人が苦労することになります。特に包括的な相続をお考えの方は、遺言書とは別に、エンディングノートに具体的な財産を記していないと相続人が不明の財産がでる危険があります。

                 

                については、不動産の場合は、登記簿を参照して、正確に記載して特定します。預貯金は、○○銀行○○支店普通預金(口座番号○○○○)で特定します。金額までは書く必要はありません。

                 

                い砲弔い討蓮配偶者や子がいる場合は、遺留分を意識しながら、相続人を特定します。推定相続人の場合は、妻○○(生年月日)や長男○○(生年月日)で特定し、相続人以外に遺贈する場合は、氏名○○(生年月日、住所○○)で特定をします。

                 

                イ砲弔い討蓮共同で遺言すると、無効になります(民法975条)。

                 

                Δ砲弔い討蓮「○年○月吉日」のような曖昧な表現は避けて、正確に書きます。

                 

                Г砲弔い討蓮封印は効力の発生要件ではありませんが、封印している遺言書については、家庭裁判所で相続人の面前で、裁判官と裁判所書記官の立ち会いの下で開封することになります(民法1004条3項)。今回の法改正によって、法務局で遺言書の原本を保管してもらうことができるようになります。この場合は、封をせずに法務局に原本を持参することになります(法務局における遺言書の保管等に関する法律4条2項)。

                 

                ┐砲弔い討蓮「加除その他の変更」をした場合は、遺言者がその場所を指示し、変更内容を付記し、変更した場所に押印し、署名が必要です(民法968条3項)。

                 

                については、相続人以外に「遺贈する」場合は、遺言執行者を選任するようにしましょう。遺言内容の実現のためには、遺言執行者が必要です。今回の法改正にあたっても、遺言執行者の権限が明確になりました。

                 

                については、遺言書に何を書いてもよいわけではなく、遺言内容として意味のあるモノかどうかを吟味する必要があります。今回の改正により、2000年7月12日までに「配偶者居住権」が認められ、遺言書を書くに際しても、今後は検討する必要がありそうです。付言事項は、直接効力が生じるモノではありませんが、今回の遺言書を書くに至った経緯や遺留分を侵害しているモノがいる場合には理由を説明して、相続開始後のトラブルを最小限に食い止める効果があります。

                 

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                2018.08.24 Friday

                遺言書を書こう!(その10)

                0

                  前回に引き続き、「相続させる」旨の遺言書がある場合に、特定遺産と)…蠢蠡格の関係、特別受益との関係、4麝進との関係、ぐ篶永減殺請求との関係、について考えてみようと思います。

                   

                  まず、,砲弔い董特定遺産が法定相続分と同じ場合には、相続分の指定の有無が問題とはなりません。問題は、特定遺産が法定相続分を越えている場合と、特定遺産が法定相続分を下回っている場合です。

                  法定相続分を超えている場合は、遺言者の合理的な意思解釈から、超えている分全てを相続分の指定と考えても問題は無いでしょう。では、法定相続分に満たない場合はどうでしょうか?

                  遺言書で特定遺産を指定したからといって、その特定遺産しか相続させないというのは、やはり遺言者の意思に反していると考えられます。従って、受遺者は法定相続分に満つるまでは残余財産から取得することができるとするのが、遺言者の合理的な意思と考えてもよさそうです。仮に、遺言者が、特定の遺産のみを相続させるという意図がある場合は、「遺言者は、当該不動産のみを長男○○取得させる。その他一切の財産は妻○○に相続させる。」というように明示しておくことが必要です。

                   

                  △砲弔い討蓮⊆駄馨紊蓮崛蠡海気擦襦彁櫃琉筝世砲茲辰董⊆遺者に帰属する財産以外に残余の財産がある場合は、特別受益と解して、残余財産の分割に参加できる余地があると考えているようです。通常は、遺言者の意思が優先されるために、特定遺産が法定相続分を超えている場合には問題とならないのですが、遺言書に重大な相続財産を書き漏らしたような場合には問題になるかもしれません。

                   

                  については、遺言書が存在する場合は、特定相続人は寄与分に影響されることなく、特定遺産を取得できます。寄与分の考慮は、残余財産の範囲内でしか行うことはできません。従って、「相続させる」旨の遺言が全財産についてなされているときは、寄与分を請求することはできません。

                   

                  い砲弔い討蓮◆崛蠡海気擦襦彁櫃琉筝世砲茲辰董遺留分を侵害された相続人は、遺留分減殺請求をすることができます。ただし、改正法により、遺留分侵害額に相当する金銭での支払を請求することになります(民法1046条)。

                   

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                  2018.08.20 Monday

                  遺言書を書こう!(その9)

                  0

                    今回は、「相続させる」旨の遺言と遺言執行者の職務の関係の解説をします。

                     

                    遺言書を作成する際に、「遺言者は、遺言者の有するA地を長男○○に相続させる。遺言執行者として××を指定する。」という条項を作成することがあります。

                     

                    この場合、遺言執行者は登記手続の義務を負うことになるのでしょうか?

                     

                    特定の遺産を特定の相続人に「相続させる」場合、被相続人の死亡時に直ちにその特定の遺産が特定の相続人に「相続」を原因として承継されるモノと考えられます。この場合、「相続」を原因とする所有権移転登記は、相続人が申請できますので、特定の相続人は単独で登記申請ができるモノと考えられています。従って、遺言執行者は登記の手続をする義務を負うモノではないと考えられています(最判平成7.1.24)。

                     

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                    2018.08.03 Friday

                    遺言書を書こう!(その8)〜法務局での保管

                    0

                      相続法の改正と併せて、「法務局における遺言書の保管等に関する法律」が成立・公布されました。

                       

                      これまで自筆で書かれた遺言書は自宅で保管されることが多く、遺言書が見つからなかったり、遺産分割協議を終えた後で発見されることも多かった事への反省から、自筆証書遺言については法務局で保管することができるようになります(同法6条)。

                       

                      この手続きを経た場合は、遺言書の検認の手続きも免除されます(同法11条)から、相続開始後の速やかな相続財産の承継手続きを考えた場合に、メリットが多いように思います。

                       

                      この手続きの一番の問題は、手数料(保管料金)がどうなるのか、といった点ですが、公正証書遺言でも4万から6万円程度が多い現状において、数千円程度であれば利用し易いのですが、どうなるのかを見守りたいと思います。

                       

                      なお、この法律の施行日は「公布の日から2年を超えない範囲内において政令で定める日」となっています。

                       

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