2020.04.01 Wednesday

本日より「配偶者居住権」の制度がスタートします!

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    改正相続法の最後の制度として、本日2020年4月1日より配偶者居住権がスタートします。

     

    この制度がどの程度高齢配偶者に有効に作用するか疑問の点も多いのですが、いずれにしても新しい制度の下で、遺言や遺産分割を考えていかなければなりません。使い勝手の良い制度となることを願って止みません。

     

    なお、本日より前に開始した相続については、「なお従前の例による」(附則2条)とされているので、改正相続法による「配偶者居住権」の適用はありませんので、ご注意願います。

     

     

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    2020.03.23 Monday

    債務者以外の第三者からの情報取得手続が始まります!

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      民事執行法が改正され、現行の財産開示手続きを見直し、第三者からの情報取得手続きが、令和2年4月1日からスタートします。

       

      この手続きは、これまで債務名義(判決・審判、調停調書など)を得ていても、債務者の預金口座や勤務先、不動産などが分からずに、債権の回収ができないままになっているヒトを救うために新設された制度です。

       

      今回の改正により、債務者の預貯金口座や勤務先・不動産などの差し押さえる財産が容易に判明します。

       

       金融機関・振替機関〜預貯金の有無・支店名・口座番号・預金残高、上場株式・国債に関する情報

      市町村・日本年金機構・共済組合など〜勤務先(給料など)の有無、名称や場所

       法務局〜所有不動産の有無・場所など

       

      (なお、給与債権に関する情報は婚姻費用・養育費などの債権や生命・身体の侵害による損害賠償請求権を有する債権者のみが申立てできます。)

       

      この手続きを利用することにより、正当な権利の実現が速やかに図れる途ができるものと思われますので、必要を感じているヒトは近くの地方裁判所にお問い合わせください。

       

       

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      2020.03.06 Friday

      婚姻費用の審判申立て後に離婚しても、婚姻費用の請求権は消滅しない!(判例)

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        最高裁から令和2年1月23日に婚姻費用に関する判例が出ていますので、ご紹介します。

         

        平成30年5月、相手方(夫)に対し、婚姻費用分担の調停を申し立て、その後の平成30年7月に離婚の調停が成立しました。この離婚調停において、財産分与の合意はなく、清算条項も定められていませんでした。先の婚姻費用分担の調停は、離婚調停の成立日に不成立のため審判に移行しました。(実務上は、平成30年5月に家事審判の申立があった扱いになります。)

         

        札幌の高等裁判所では、婚姻費用分担の請求権は、離婚と同時に消滅したモノと考え、本件の婚姻費用の分担を求める裁判は不適法として、却下しました。

         

        その理由は以下のとおりです。

        「婚姻費用分担請求権は、婚姻の存続を前提とするモノであるから、夫婦が離婚した場合は、将来に向かって婚姻費用の分担の内容などを形成することはもちろん、過去の婚姻中に支払を受けなかった生活費等についても、請求できないモノと考える。従って、当事者間で離婚の際に、財産分与に関する合意がされず、清算条項も定めないときは、婚姻費用分担請求権も消滅する。」というモノでした。

         

        ところが、最高裁は以下の理由で、婚姻費用分担の申立後に当事者が離婚したとしても、そのことにより、婚姻費用分担の請求権が無くなるモノではないと判示しました。

         

        「民法760条の婚姻費用分担の請求権は、夫婦の協議のほか、家事事件手続法の所定の手続きを経て、家庭裁判所の判断により、具体的な分担額が決まられるモノである。同条は「夫婦は、その資産、収入その他一切の事情を考慮して、婚姻から生じる費用を分担する。」とあり、婚姻関係にある当事者が離婚時までに有していた婚姻費用まで消滅することを規定したモノではない。家庭裁判所は、過去にさかのぼって、未払いの婚姻費用の額を決定できるのであるから、離婚時までの過去の婚姻費用の額を決定することができる。」と判示しました。

         

        ということで、平成30年7月に離婚が成立したとしても、平成30年5月から7月までの未払いの婚姻費用についての請求権は失わないという結論になりました。なお、本ケースは、離婚前に婚姻費用の申立をしている場合なので、この判例を受けて、離婚後にあわてて未払いの婚姻費用を請求した場合は、微妙なので、ご注意願います。

         

        詳しくは、裁判所のHPをご覧ください。

         

        余談ですが、担当裁判官の中に、民事2部でご一緒した小池判事の名前があり、少しうれしく感じました。

         

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        2020.01.04 Saturday

        2020年改正相続法が完全にスタートします!

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          原則として、2019年7月1日からスタートしている相続法ですが、2020年4月1日から配偶者居住権と、2020年7月10日から法務局における自筆証書の保管制度がスタートします。

           

          1 配偶者居住権の新設(2020年4月1日施行)

            配偶者短期居住権

            配偶者は、被相続人の財産に属した建物に相続開始の時に無償で居住していた場合は、一定の期間、その居住していた建物の所有権を相続又は遺贈により取得した者に対し、居住建物について無償で使用する権利を持ちます(民法1037条 法

            〜 亡くなった配偶者(夫)と同居していた配偶者(妻)の短期的に建物に住む権利を保護するための制度と言われています。短期居住権は、最低でも6ヶ月間認められています。

           ◆配偶者居住権

            配偶者が相続開始の時に亡くなったヒトの所有する建物に住んでいた場合に、その建物の全部について、無償で使用・収益する権利を言います(民法1028条 法

            〜 この制度は、配偶者に住んでいる建物の使用収益の権利のみを認めて、処分する権限のない権利を創設することによって、遺産分割に際して、配偶者が住んでいる建物の所有権を取得するよりも安い価額で住む権利を確保できるようにすることを目的としたものです。この配偶者居住権の取得原因については、^篁妻割、遺贈、死因贈与契約などが考えられます。期間は、原則として亡くなるまでです。登記をすれば、第三者に対抗することができます。  

           

          2 法務局における自筆証書遺言の保管制度の創設(2020年7月10日施行)

           法務局における遺言書の保管等に関する法律(以下「遺言書保管法」という)は、高齢化の進展等で相続をめぐる紛争を防止する観点から、法務局において自筆での遺言書を保管する制度を新たに設けたものです。

            〜 この制度は言うまでも無く遺言書の活用を進めるものですが、この制度の利用により、これまで必要だった遺言書の検認手続きが不要となり(遺言書保管法11条)、紛失や隠匿の恐れがあるといった従来の自筆証書遺言のデメリットがなくなりました。この制度を利用して、遺言書を活用することにより、円満な資産の承継が期待されています。

           

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          2019.12.02 Monday

          住民票とマイナンバーカードに旧姓(旧氏)を併記できるようになりました!

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            総務省のHPによると、住民基本台帳法施行令等の一部改正があり、本年11月5日から住民票とマイナンバーカードに旧姓が併記できるようになりました。

             

            つまり、結婚などで姓が変わった場合に、これまで使ってきた氏を住民票やマイナンバーカードに併記することで、銀行や各種の契約の本人であることの証明ができるようになります。

             

            メリットとしては、職場で旧姓を使用している場合に、公的書類を提出する際に、同一人物であることの証明は容易になりそうですが、それ以上のメリットはあまり見当たりませんでした。

             

            銀行口座を旧姓で開設しようとしても、金融機関では開設してくれるところは今のところは無いようです。変化の激しい時代です。社会の変化に対応した有り様に早く是正されていけばと思いますが、まだ変化に追いついていないのが実情のようです。

             

            それでも、この法律の改正を受けて、運転免許証も12月1日から旧姓を併記できるようになりました。結婚して姓が変わったけれど、仕事の関係などで旧姓を続けて使用したい方には、朗報です。

             

             

             

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            2019.08.11 Sunday

            「再転相続」における「自己のために相続の開始があったことを知った時」とは?

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              令和元年8月9日に最高裁が「再転相続」の際に、「自己のために相続の開始があったことを知った時」の意味を、「親の死亡時」ではなく、「相続の事実を知った時」という解釈を明らかにしました。

               

              実務では当たり前のように再転相続の場合は、新たな相続人を基準として3か月以内であれば、相続放棄を受理しているのですが、今回の最高裁の決定は、この相続放棄の有効性を再認識させるものでした。

               

              このケースは、伯父から借金を相続した父親が、相続放棄をする前に亡くなってしまい、二次相続が発生し、新たな相続人である子が相続放棄をすることができる期限について争われていたものです。このケースでは父親が死亡した3年後に債権者から請求を受けたために問題が表面化したものと思われます。なお、伯父が亡くなった4か月後に父親が亡くなっているのですが、父親は、伯父の子らが相続放棄をしたため、自分に相続が生じていることは分からなかったと考えているようです。

               

              相続を放棄するためには、「自己のために相続の開始があったことを知った時」から3か月以内に、相続放棄をしなければなりません(民法915条1項)。

              また、相続人が相続の承認又は放棄をしないで死亡したときは、前条1項の期間は、その者の相続人が「自己のために相続の開始があったことを知った時」から起算する(民法916条)とあります。

               

              従って、今回の最高裁判決というのは、「再転相続」における「自己のために相続の開始があったことを知った時」の意味をどのように解釈するかが問われたものでした。916条は、従来より915条の特例と考えられており、第一の相続人(本ケースの場合は父親)が3か月の熟慮期間中に承認も放棄もしないで亡くなった場合に、第二の相続(再転相続)の相続人が第一の相続を承認・放棄するかを決める熟慮期間は、相続人自身の「自己のために相続の開始があったことを知った時」と考えられています。これは父親の熟慮期間の残りを引き継いでしまうと、相続人にとって、熟慮期間があまりに短くなってしまうからです。

               

              今回の最高裁第二小法廷の判決では、「自己のために相続の開始があったことを知った時」とは、原則として、相続人が相続開始の原因たる事実及びこれにより自己が相続人となった事実を知ったとき(昭和57年最高裁判例)を前提としつつ、民法916条にいう「その者の相続人が自己のために相続の開始があったことを知った時」とは、「相続の承認又は放棄をしないで死亡した者の相続人が、当該死亡した者からの相続により、当該死亡した者が承認又は放棄をしなかった相続における相続人としての地位を、自己が承継した事実を知った時をいう」ものと解すべきとしました。

               

              つまり、本件の相続放棄の有効性を認めました。親族間の交流が減ってきており、近親者といっても財産の把握が難しくなっている今日において、きわめて常識的な線を打ち出したものといえます。

               

              ちなみに、伯父の相続放棄をした場合も、後に亡くなった父親の相続をする権利を失うことはありません。

               

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              2019.07.01 Monday

              本日より相続法が大きく変わります!

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                本日(令和元年7月1日)より、相続法が大きく変わります。本年1月13日から自筆証書遺言の方式の緩和はスタートしていましたが、原則的には、本日よりスタートします。今後も、配偶者居住権が令和2年4月1日より、法務局での自筆証書遺言の保管制度が令和2年7月10日からスタートします。

                 

                原則として、本日以降に亡くなったヒトが対象となりますが、本日より前に亡くなっている方についても対象となる点は以下の点です。

                 

                 遺産分割前における預貯金債権の行使(附則5条)

                  相続開始時の債権額の3分の1に各自の法定相続分を乗じた額で一つの金融機関につき最高150万円までは、遺産分割の協議前であっても、下ろすことができます(民法909条の2)。

                 

                遺言執行者(附則8条)

                  本日以後に遺言執行者になった者、つまり本日より前に亡くなったモノの遺言に遺言執行者の記載が無いか、あったとしても亡くなっていたり辞退したりした場合には、新たに家庭裁判所で遺言執行者を選任してもらうのですが、この場合は、新法(民法1007条2項、1012条)の適用を受けることになります。

                 

                * 原則として、本日以降に亡くなった方が対象となるため、現実に恩恵を受けたり、問題が表面化するのは少し先になりそうです。超高齢社会になり、相続問題が複雑化する中で、ICTがどこまで進化していくのか不明ですが、誰もが気軽に相続と向き合って、次の世代に「空き家問題」や「所有者不明土地」を押しつけること無く、円満な承継が出来ることを祈るばかりです。

                 

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                2019.01.13 Sunday

                自筆の遺言の方式が緩和されました!

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                  本日より、自筆での遺言が書きやすくなりました。具体的には、財産目録をワープロで打って、自筆で書いた本文に添付できるようになります。

                   

                  これまでは、遺言書全文を自筆で書いておく必要がありました。一部でもワープロを用いた場合は方式に反するとして無効とされていました。今回の相続法の改正により、1月13日以降に作成する自筆証書遺言については、ワープロで打った財産目録を添付することで、有効な自筆証書遺言として認められることになりました。また、財産目録に代わるモノとして、不動産登記事項証明書や預貯金通帳の写しでもかまいません。(ただし、正確性を担保するために、各ページに遺言者の署名・押印が要求されます。)

                   

                  * 包括的に誰か1人に相続させる場合においても、相続財産を明らかにする上で、財産目録を添付しておけば、相続人は何が相続財産なのかを知ることができ、安心でしょう。まずは、毎年決まった日に財産目録を整理して、自筆証書遺言に添付した上で、2020年7月10日から始まる法務局での保管制度に備えることをお勧めします。

                   

                   

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                  2019.01.06 Sunday

                  民法(相続関係)改正法の施行期日について

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                    法務省より、改正相続法の施行期日が発表されていましたのでお知らせします。

                     

                    1 自筆証書遺言の方式を緩和する方策・・・2019年1月13日(日)

                     

                    2 原則的な施行期日(1と3を除く)・・・2019年7月 1日(月)

                     

                    3 配偶者居住権及び配偶者短期居住権・・・2020年4月 1日(水)

                     

                    4 法務局における遺言書の保管等に関する法律・・・2020年7月10日(金)

                     

                    *  いよいよ改正相続法の施行が始まります。これからどのように相続関係が変わっていくのかを注意深く観察していこうと思います。

                     

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                    2018.07.06 Friday

                    相続制度が大幅に改正されました!(民法改正法案が成立)

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                      本日(2018年7月6日)、民法の相続編が改正されました。これは、配偶者の法定相続分が3分の1から2分の1に引き上げられたり、寄与分の制度を新設したり、兄弟姉妹の代襲相続人を一代限りにした昭和55年の改正から実に40ぶりの大幅な改正です。

                       

                      今回の改正では、配偶者の居住権保護遺産分割の見直し遺言制度の見直し遺留分制度の見直し相続の効力の見直し相続人以外の貢献の考慮が焦点となっていました。

                       

                      なかでも、配偶者を亡くした高齢者(おひとりさま)の居住権保護と遺言制度の見直し(遺言書の様式や保管制度)は実務に直結する改正だけに丁寧に解説していこうと思います。

                       

                      その後、2018年7月13日に公布された関係で、原則は、「公布の日から1年を超えない範囲内で政令で定める日」となっていますが、の自筆証書遺言の方式緩和が平成31年1月13日に施行となります。,鉢の自筆証書遺言の保管制度については、「公布の日から2年を超えない範囲内で政令で定める日」に施行されます。つまり、効力が発生する日が改正箇所について異なっていますので、注意が必要です。

                       

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